オリベッティ社製タイプライター「M２０」 このタイプライターは、１９２０年にイタリアのイヴレアで創業したオリベッティ社によって、最初に販売されたタイプライターです。創業者のカミロ・オリベッティは、１９１１年にタイプライターの試作モデル「M1」を作り、オリベッティ社を設立しました。１９２０年、同社ジェネラル・マネージャーのドメニコ・ブルッチオが設計した最初のモデル「M２０」がブリュッセル国際見本市で発表され、絶大な好評を得ました。その後、オリベッティ社はタイプライターや印字式計算機のメーカーとして国際市場を席巻し、世界１１５か国に販売拠点を持ち、１８万人あまりの社員を抱える企業となりました。が、初代創業者のカミロ・オリベッテイや二代目社長のアドリアーノ・オリベッテイの死後、機械式や電動式のタイプライターや計算機から新たな時代の電子式機器、つまりコンピューター開発の着手に遅れ、経営が行き詰まって他企業に買収される結果となりました。しかし、往時のタイプライター・メーカーとしてのブランドの名声は今も語り継がれ、オリベッテイの町として有名になったイタリアのイブレアは世界遺産として登録されました。当該品はオーバーホールされており、正常に作動しています。キートップのアームが直立しているスタイルが実に古めかしく、他の中古タイプライターでは見られない魅力です。なお、これはイタリア国内のオークションで落札され日本に輸入されたもので、日本にこの１台のみが現存しています。９枚目の画像にある説明書きとブリキ製の広告板を同梱致します。
当該出品物は「販売委託品」ですが、先日来「eBay」のオークションで、１００年前にオリベッテイが売り出したこのタイプライターが１万ユーロ（約１４４万円）で出品されました。従って、出品依頼者からの要請があり次第、この出品価格を上げますので、購入希望者は早めにご入札されたほうが得策です。